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業界と職種を知る

しごと図鑑

仕事のことを知るのは、ふつうは就活のときです。でも、なるための道が高校の文理選択や学部選びで決まる仕事もあります。

法律・会計の仕事 8件(すべての仕事を見る)

税理士

計算だけの人ではなく、社長がいちばん最初に電話する相談相手です
難易度★★★★★

税理士は、税金の専門家として、会社やお店、個人の代わりに税金の計算をして、国や市役所に出す書類(申告書)を作る仕事です。たとえば、近所のパン屋さんが1年間でいくらもうけて、いくら税金を払えばよいのかを計算し、税務署に出す書類を代わりに作ります。税金の計算や申告書の作成をお金をもらって代わりにできるのは、法律で税理士(と弁護士など一部の資格者)だけと決まっています。日本には約8万2千人(2024年度末)の税理士がいて、税理士事務所で働く人、大きな税理士法人で働く人、自分の事務所を開く人など、働き方はさまざまです。

平均年収約811万円
新人 → トップ層300万 → 3,000万円
文理両方

司法書士・行政書士

家を買う日も、会社を作る日も、外国から来た人がビザを取る日も、そばにいる「書類のプロ」です
難易度★★★★★

司法書士と行政書士は、どちらも法律にもとづく書類を作り、手続きを代わりに行う「街の法律家」です。司法書士は、土地や建物の持ち主を国の記録(登記)に書きかえる手続きや、会社を作るときの登記、相続の手続きなどを担当します。たとえば、家族が新しい家を買ったとき、その家が自分たちのものだと法務局に登録する手続きをするのが司法書士です。行政書士は、役所に出す許可や届け出の書類を作ります。たとえば、レストランを開くための営業許可、建設会社の許可、外国人が日本で働くための在留資格(ビザ)の申請などです。名前は似ていますが、試験も仕事の範囲も別の資格で、両方の資格を持って一つの事務所で働く人もいます。

平均年収約981万円
新人 → トップ層200万 → 3,000万円
文理文系

弁理士

理系の知識で「発明の権利」を守る、技術と法律の通訳です
難易度★★★★★

弁理士は、発明やデザイン、ブランドの名前などの「知的財産」を守るための権利(特許権、意匠権、商標権など)を、発明した人や会社の代わりに特許庁に申請(出願)する専門家です。たとえば、スマートフォンのカメラの新しい手ぶれ補正の仕組み、ペットボトルの持ちやすい形、お菓子の商品名やロゴなどは、すべて権利として登録できます。その申請書を書き、特許庁とやりとりして権利を取るまでを代わりに行うことは、法律で弁理士(と弁護士)にしか認められていません。日本の弁理士は11,814人(2024年末)で、半分以上が東京で働いています。合格者の約8割が理工系の出身で、文系の多い士業の中では珍しく「理系の国家資格」として知られています。

平均年収約981万円
新人 → トップ層400万 → 3,000万円
文理理系

社会保険労務士

給料、休み、年金。働く人の「もしも」と「ふだん」を支える専門家です
難易度★★★★★

社会保険労務士(社労士)は、会社で働く人にかかわる法律と手続きの専門家です。たとえば、新しく社員が入ったときの健康保険や厚生年金の手続き、仕事中にけがをしたときの労災保険の申請、残業代の計算のルールづくり、会社の就業規則(学校でいう校則のような、会社のきまり)の作成などを、会社の代わりに行います。労働や社会保険に関する書類を作って役所に出す仕事を、お金をもらって代わりに行えるのは、法律で社労士だけと決まっています。全国の社労士は46,237人(2024年度末)で、半分以上が自分の事務所を開いて働いています。

平均年収600万円
新人 → トップ層280万 → 2,000万円
文理文系

中小企業診断士

町の会社の「健康診断」をして、元気になる処方箋を書く経営のお医者さんです
難易度★★★★★

中小企業診断士は、中小企業の経営の悩みを調べて、改善の方法をアドバイスする、経営コンサルタントの国家資格です。たとえば、売上が落ちてきた商店街のパン屋さんに「どの商品がもうかっているか」「お客さんはどの時間に来ているか」を分析して新しい売り方を提案したり、町工場が新しい機械を買うための国の補助金の計画書づくりを手伝ったりします。日本の会社の99%以上は中小企業で、その経営を支える専門家として国(経済産業省)が認めている資格です。弁護士や税理士と違って、資格がないとできない「独占業務」はありませんが、経営の知識を幅広く持つ証明として、会社員にも人気があります。

平均年収約1,135万円
新人 → トップ層350万 → 3,000万円
文理両方

不動産鑑定士

土地やビルの「本当の値段」を決める、不動産の値段のプロです
難易度★★★★★

不動産鑑定士は、土地や建物がいくらの価値を持つのかを、専門の方法で調べて判断し、「鑑定評価書」という書類にまとめる国家資格者です。たとえば、新聞やニュースで発表される「地価公示」(全国の土地の値段の目安)は、不動産鑑定士が一つひとつの地点を調べて決めています。相続で家族が土地を分けるとき、会社がビルを売り買いするとき、国や市が道路を作るために土地を買うときなど、「いくらが正しい値段なのか」が問題になる場面で活躍します。不動産の鑑定評価を仕事として行えるのは、法律で不動産鑑定士だけと決まっています。

平均年収約583万円
新人 → トップ層300万 → 2,000万円
文理両方

裁判官・検察官

法廷の「判断する人」と「訴える人」。どちらも国に雇われた法律のプロです
難易度★★★★★

裁判官は、裁判所で争いごとや事件について最終的な判断を下す人です。たとえば、お隣さんとの土地の境界をめぐる争い、交通事故の賠償金、離婚や子どもの親権、そして万引きや詐欺などの刑事事件まで、法律にもとづいて「どちらの言い分が正しいか」「有罪か無罪か、刑はどのくらいか」を決めます。検察官(検事)は、警察と協力して事件を調べ、犯人とされる人を裁判にかける(起訴する)かどうかを決め、法廷で有罪を証明する役目を担います。どちらも司法試験に合格し、約1年の司法修習を終えたあと、国に採用されてなる国家公務員で、弁護士とあわせて「法曹三者」と呼ばれます。

平均年収600万円
新人 → トップ層150万 → 3,300万円
文理文系

アクチュアリー

保険料の値段は、数学で決まっています
難易度★★★★★

アクチュアリーは、確率や統計を使って、将来起こるかもしれないことを数字で見積もる専門家です。たとえば、30歳の人が1年以内に病気で入院する確率、車を運転する人が事故を起こす確率、会社員が退職後に何歳まで年金を受け取るかなどを計算し、生命保険や自動車保険の保険料、会社の年金の掛け金を決めます。日本では、公益社団法人日本アクチュアリー会の試験に合格した正会員が一般にアクチュアリーと呼ばれ、正会員は2,121人(2024年3月末)と、とても少ない専門職です。合格までに長い年月がかかる一方、数学を仕事の中心にできる数少ない職業です。

平均年収1,134.6万円
新人 → トップ層450万 → 2,500万円
文理理系