ミライ図鑑ログイン
窓口でお金を数える仕事は、銀行のほんの一部

銀行

銀行は、人や会社からお金を預かり、そのお金を必要としている会社や個人に貸して、利息の差で利益を得る会社です。さらに、送金や振込などの決済、投資信託や保険の販売、会社の合併・買収(M&A)のアドバイスなど、さまざまなサービスで手数料を得ています。三菱UFJ・三井住友・みずほの3つのメガバンクのほか、各地域の地方銀行、信用金庫、ネット銀行などがあり、規模も役割もさまざまです。お金の流れを通じて日本中の会社や暮らしを支える、経済の「血管」のような存在です。

平均年収の目安約820万〜890万円メガバンク新人で約400万〜500万円台、30代で1,000万円前後、支店長・部長クラスで1,500万〜2,000万円以上も
なるまでの難しさ★★★★★メガバンクは毎年数百人規模で採用していた時期もあり、人気企業の中では入社のチャンスが多い業界です。ただし、投資銀行部門や専門職コースなど一部のコースは競争が激しくなります。入社後に、証券外務員や銀行業務検定、FPなど多くの資格試験を受ける必要があります。
決めどき文系・理系どちらでも

大学3年の夏〜冬(コース別採用は早めに情報収集)

銀行の業界マップ

全国・世界で幅広く営業する「メガバンク」、財産を預かる信託銀行、地域に根ざした地方銀行、国や特色のある金融機関、カード・リースの会社に分かれます。

となりの業界

押すと、会社図鑑でその会社のくわしい解説が見られます。

どんな職種がある?

押すと、その職種の仕事内容・必要な力・キャリアが見られます。

銀行の年収と昇進の流れ

行員(若手)入行1〜5年、22〜27歳 400〜650万円 中堅(主任・リーダー)入行6〜9年、28〜31歳 650〜1,000万円 調査役・支店長代理入行10〜15年、32〜37歳 1,000〜1,400万円 課長・次長入行15年以降、37〜45歳 1,300〜1,800万円 支店長・部長45歳〜 1,500〜2,200万円 役員50代〜 2,500〜5,000万円 右の黄色の数字は年収の目安 役職が上がるごとに、年収も上がる 多くの人は50歳前後で取引先やグループ会社へ
年齢と年収は目安です
行員(若手)400〜650万円
入行1〜5年、22〜27歳

支店で窓口や営業の基礎を学び、証券外務員やFPなどの資格を取ります。担当先で成果を出すことが次への条件です。

中堅(主任・リーダー)650〜1,000万円
入行6〜9年、28〜31歳

大口の担当先や本部の業務を任されます。昇格試験や評価で次の段階に進みます。

調査役・支店長代理1,000〜1,400万円
入行10〜15年、32〜37歳

支店の営業の中心や、本部の専門部署で活躍します。

課長・次長1,300〜1,800万円
入行15年以降、37〜45歳

部署やチームの責任者として、数字と部下の育成を担います。

支店長・部長1,500〜2,200万円
45歳〜

支店全体や本部の部門を率います。

役員2,500〜5,000万円
50代〜

銀行全体の経営を担います。多くの人は50歳前後で取引先やグループ会社に出向・転籍します。

年収は目安です。会社や地域、本人の働き方で大きく変わります。

働き方で何が違う?

メガバンク平均822万〜891万円(2025年3月期)

三菱UFJ、三井住友、みずほの3つの巨大銀行グループです。全国と世界に拠点を持ち、大企業から個人まで幅広いお客さんを相手にします。証券会社や信託銀行、カード会社などをグループに持ち、海外の利益も大きな割合を占めます。2025年3月期の純利益は3社とも過去最高でした。

良いところ大きな案件や海外の仕事にかかわれ、年収も高めです。

大変なところ全国・海外への転勤があり、組織が大きくルールも多いです。

地方銀行メガバンクより低めの傾向(会社により差があります)

千葉銀行、静岡銀行、横浜銀行など、主に一つの県とその周辺を地盤にする銀行です。地元の中小企業や個人を支え、地域の経済の中心的な役割を担います。人口が減る地域では経営統合も進んでいます。

良いところ転勤の範囲が狭く、地元に根ざして働けます。

大変なところ地域の人口減少や経済の影響を強く受けます。

信用金庫・信用組合銀行・信用金庫渉外担当の平均674.4万円(令和7年調査)が目安の一つです

地域の会員が出資する協同組織の金融機関です。商店街のお店や町工場など、地域の小さな会社や住民を支えます。銀行より営業エリアが限られ、さらに地域密着です。

良いところ地域の人と顔の見える関係で働けます。

大変なところメガバンクと比べると年収水準や仕事の規模は小さめです。

ネット銀行・新しい銀行会社により異なります

楽天銀行、住信SBIネット銀行のように支店を持たずスマホやパソコンで取引するネット銀行や、セブン銀行のようにATMを中心にした銀行があります。働き方はIT企業に近いこともあります。

良いところ新しいサービスを素早くつくれる環境があります。

大変なところ対面で会社の経営を支える仕事は少なめです。

代表的な会社・職場

メガバンク大手銀行信託銀行地方銀行ネット銀行
三菱UFJ銀行 ›メガバンク

国内最大の銀行グループ(MUFG)の中核で、2025年3月期のグループ純利益は約1兆8,600億円です。

856万円(2025年3月期)
三井住友銀行 ›メガバンク

三井住友フィナンシャルグループの中核で、2025年3月期のグループ純利益は約1兆1,770億円です。

891万円(2025年3月期)
みずほ銀行 ›メガバンク

みずほフィナンシャルグループの中核で、2025年3月期のグループ純利益は約8,854億円です。

822万円(2025年3月期)
りそな銀行 ›大手銀行

個人や中小企業向けに強みを持つ大手銀行です。

727万円(2025年3月期)
ゆうちょ銀行 ›大手銀行

全国の郵便局のネットワークを通じて、預金などのサービスを提供しています。

716万円(2025年3月期)
三井住友信託銀行 ›信託銀行

お金や不動産を預かって管理・運用する「信託」の業務に強みがあります。

公表値は有価証券報告書で確認できます
千葉銀行 ›地方銀行

千葉県を地盤とする、地方銀行の中でも規模の大きい銀行です。

有価証券報告書で確認できます
静岡銀行 ›地方銀行

静岡県を地盤とする地方銀行です。

有価証券報告書で確認できます
楽天銀行ネット銀行

支店を持たず、スマホやパソコンでの取引に特化した銀行です。

有価証券報告書で確認できます

›がついた会社は、会社図鑑で詳しく解説しています。

どうやって稼いでいる?

預ける人お金を銀行にあずける 銀行集めたお金を貸し出す 借りる側工場を建てる会社・家を買う人 預金利息少なめ 融資利息多め 受け取る利息と払う利息の差 = 利ざや 利ざやのほかにも、こんな稼ぎ方 手数料振込・送金や投資信託の販売 市場運用国債や外国の通貨で運用 海外事業アジアやアメリカで融資 グループ会社証券・カードリースなど 利ざや + 手数料などの稼ぎ = 銀行のもうけ
たとえば預金の利息が年0.2%、住宅ローンの利息が年1.5%なら、その差が利ざや(資金利益)です

銀行のビジネスの基本は、預金として集めたお金を、それより高い金利で会社や個人に貸し、その差(利ざや)で利益を得ることです。たとえば、預金に年0.2%の利息を払い、住宅ローンで年1.5%の利息を受け取れば、その差がもうけになります。これを「資金利益」と呼びます。日本では長い間、超低金利が続いて利ざやが小さくなっていたため、銀行は投資信託や保険の販売、M&Aのアドバイス、海外での融資など、手数料で稼ぐビジネスを伸ばしてきました。2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除し、その後段階的に利上げを進め、2026年6月には政策金利を1%に引き上げたことで、銀行の利ざやは改善しつつあります。2025年3月期の純利益は、三菱UFJフィナンシャル・グループが約1兆8,600億円、三井住友フィナンシャルグループが約1兆1,770億円、みずほフィナンシャルグループが約8,854億円で、3社とも過去最高を更新しました。

1
資金利益(貸出金利と預金金利の差)

預金で集めたお金を、会社への融資や住宅ローンとして貸し出し、その利息と預金の利息の差が利益になります。金利が上がると、一般的には貸出金利がより早く上がるため、利益が増えやすくなります。

2
役務取引等利益(手数料)

振込・送金の手数料、投資信託や保険の販売手数料、M&Aのアドバイス料、融資の組成手数料などです。金利の影響を受けにくい安定した収入として、銀行は力を入れています。

3
市場運用の利益

国債などの債券や外国の通貨などで資金を運用して得る利益です。金利や為替の動き次第で、大きな利益になることも損失になることもあります。

4
海外事業

メガバンクは、アジアやアメリカなどで現地の銀行に出資したり、海外の大企業に融資したりしています。海外の利益が全体の大きな割合を占めるメガバンクもあります。

5
グループ会社の利益

証券会社、信託銀行、カード会社、リース会社、消費者金融などをグループに持ち、その利益も銀行グループ全体の利益になります。グループで連携して、一人のお客さんにいろいろなサービスを提供します。

入ってからどうなっていく?

1〜3年目支店で基礎を学ぶ多くの人は支店に配属され、窓口業務やリテール営業、法人営業のアシスタントからスタートします。証券外務員、FP、銀行業務検定など、仕事に必要な資格を次々に取ります。決算書の読み方や融資の流れを実務の中で覚えます。
4〜7年目担当を持つ営業・2か店目自分の担当先を持ち、融資や資産運用の提案を任されます。2つ目の支店や本部に異動することが多く、異動で経験の幅を広げます。希望や適性によって、市場部門や投資銀行部門、海外トレーニーに選ばれる人もいます。
8〜15年目(30代)中堅・専門性を深める大企業担当、本部の企画部門、海外拠点などで中心となって働きます。支店長代理や調査役などの役職につき、後輩の指導もします。この時期に、どの分野の専門家になるかがある程度決まってきます。
40代管理職(課長・次長・支店長)支店長として支店全体の数字と人を預かったり、本部の部長クラスとして部門を率いたりします。銀行の中でも責任とやりがいが大きいポジションです。
50代役員・出向・転籍役員になる人がいる一方で、多くの人は取引先の会社やグループ会社に出向・転籍し、財務部長や経営幹部として働きます。銀行で培った財務の知識が、ほかの会社でも重宝されます。
転職のパターンよくある別ルート法人営業や審査の経験を生かして、事業会社の財務・経理部門、コンサルティング会社、M&A仲介会社、投資ファンドなどに転職する人がいます。外資系の金融機関やフィンテック企業に移る人もいます。地方銀行では、地元企業の経営者に転じる人もいます。

会社にお金を貸すまで(融資の流れ)

1
相談を受ける

担当先の社長から「新しい工場を建てたい」「材料の仕入れのお金が足りない」などの相談を受けます。

2
情報を集める

決算書、事業計画、担保になる土地などの資料を集め、会社の状況を把握します。

3
分析する

過去の業績や業界の将来性から、本当に返済できるかを分析し、金利や期間などの条件を考えます。

4
稟議を書く

分析の結果を稟議書にまとめ、上司や審査部の承認を受けます。

5
契約・実行

会社と契約を結び、お金を口座に振り込みます(融資の実行)。

6
見守る

返済が順調か、業績に変化がないかを定期的に確認し、必要なら次の提案をします。

証券外務員(一種・二種)

合格率一種41.6%(2023年)
勉強時間の目安二種は数十時間、一種は100時間前後の勉強が一般的な目安と言われます
受験資格受験資格はありませんが、通常は金融機関に勤める人が会社の指示で受験します
コンピューターで受ける試験で、ほぼ毎日受験できます。一種の合格率は約40%前後と言われ、しっかり勉強すれば合格できる試験ですが、範囲が広く計算問題もあります。銀行員はこのほかにも、保険の募集人資格、FP技能士、銀行業務検定など多くの資格を取っていきます。
試験科目(押すと中身が見られます)
合格までの流れ
  1. 入社後の研修多くの銀行では入社後の研修期間中に勉強を始めます。
  2. 二種外務員の受験70問・120分で、300点満点のうち7割(210点)以上で合格です。
  3. 一種外務員の受験100問・160分で、440点満点のうち7割(308点)以上で合格です。デリバティブまで扱えるようになります。
  4. 外務員登録所属する会社を通じて日本証券業協会に登録し、金融商品を販売できるようになります。

銀行のある1日

8時〜朝礼・電話 10〜12時社長を訪問 12時〜昼休み 13〜15時提案を説明 15〜17時稟議書 17時〜上司と確認 18時半帰る 帯の長さ=かける時間 昼は担当先を回り、夕方は支店で稟議書
法人営業のある1日の例
8:00

出社して、新聞や社内のニュースで金利・為替・担当先の業界の動きを確認します

8:30

朝礼で、支店の目標や今日の訪問予定を共有します

9:00

支店が開きます。担当する会社に電話して、今日の訪問の約束を確認します

10:00

担当先の社長を訪問し、新しい工場を建てる資金について相談を受けます

12:00

昼休みです。外回りの途中で食事をとることも多いです

13:00

別の担当先を訪問し、事業承継やM&Aの提案資料を説明します

15:00

支店に戻り、融資の稟議書をつくります。決算書を分析して返済計画を検討します

17:00

上司と稟議の内容を打ち合わせ、指摘された点を直します

18:30

退社します。資格試験の勉強や、業界の勉強会にあてる日もあります

もっと知りたい人へ

そもそも銀行とは

銀行は、「預金」「貸出」「為替(決済)」という3つの基本業務を行う会社で、これを銀行の三大業務と呼びます。預金でお金を集め、貸出で必要な人に回し、為替で離れた人同士のお金のやりとりを仲立ちします。銀行を作るには国の免許が必要で、金融庁の監督のもとで営業しています。銀行がお金を貸すことで、会社は工場を建てたり人を雇ったりでき、個人は家を買えます。銀行は、経済全体にお金をめぐらせる役割を担っています。

信用創造という仕組み

銀行が貸したお金は、別の会社への支払いなどを通じて、また別の銀行の預金になります。それをさらに貸し出すことで、世の中に出回るお金の量が増えていきます。これを信用創造と呼び、銀行が経済で特別な役割を持つ理由の一つです。

銀行の種類

メガバンク、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行、ネット銀行、ゆうちょ銀行などがあります。信用金庫や信用組合は銀行とよく似ていますが、地域の会員のための協同組織という点が違います。

日本銀行との違い

日本銀行は、お札を発行したり、金利を調整したりする国の中央銀行です。一般の人や会社とは直接取引せず、銀行の銀行として働きます。民間の銀行とは役割がまったく異なります。

メガバンクと地方銀行のちがい

メガバンクは、全国と世界に拠点を持ち、大企業から個人まで幅広いお客さんを相手にする巨大な銀行グループです。三菱UFJ、三井住友、みずほの3つがあり、それぞれ証券会社や信託銀行、カード会社などをグループに持っています。地方銀行は、主に一つの県やその周辺を地盤にして、地元の中小企業や個人を支える銀行です。メガバンクは海外の仕事や大きな案件に関わりやすく、地方銀行は転勤の範囲が狭く地元に深く根ざして働けるという違いがあります。年収はメガバンクのほうが高い傾向があり、2025年3月期の有価証券報告書ではメガバンク3行の平均年収は822万〜891万円です。

メガバンクの仕事の特徴

大企業向けの大型融資、海外での事業、M&Aのアドバイスなど、規模の大きな仕事に関われます。転勤は全国や海外にわたり、部署の数も多いので、さまざまな経験ができます。

地方銀行の仕事の特徴

地元の会社の経営者と長く付き合い、地域の経済を支える実感を持ちやすいのが特徴です。人口減少で厳しい経営環境にある地域も多く、地方銀行同士の経営統合も進んでいます。

信用金庫・ネット銀行

信用金庫は、さらに地域密着で、中小企業や商店街のお店などを支えています。ネット銀行は支店を持たず、スマホやパソコンでの取引に特化しています。働き方もIT企業に近いことがあります。

なるためのルート

銀行の総合職になる一般的なルートは、大学や大学院を卒業して新卒で入行することです。学部の指定はなく、経済学部や法学部、商学部の出身者が多い一方で、理系出身者も市場部門やデジタル部門などで活躍しています。最近は、入社時にコースを選ぶ「コース別採用」を行う銀行が増えています。地方銀行では、地元の大学出身者が多く採用されています。高校や短大からの採用を行っている銀行もあります。

  1. 高校で数学と英語の基礎を固める金融の仕事では、数字を正確に扱う力と、英語の資料を読む力が役立ちます。
  2. 大学に進学する学部は自由です。経済・経営・商学部では金融の基礎を、理系学部では数学や統計の力を身につけられます。
  3. インターン・説明会に参加する大学3年の夏から冬にかけて、各行がインターンシップを開きます。コース別採用の場合は特に早めの準備が大切です。
  4. 選考を受けて内定エントリーシート、Webテスト、複数回の面接を経て内定が出ます。
  5. 入行・研修・資格取得入行後は研修を受け、多くは支店に配属されます。証券外務員、FP、銀行業務検定などの資格を順番に取っていきます。
コース別採用

メガバンクでは、オープンコース(総合職)のほかに、デジタル、市場、投資銀行、システム、リスク管理などの専門コースを設けていることがあります。入社前から専門分野を決めて働きたい人向けです。

経済学を学ぶと役立つこと

大学で経済学や会計学を学んでおくと、金利の仕組みや決算書の読み方を理解しやすくなります。ただし入社後にしっかり研修があるので、必須ではありません。

試験・選考の詳細

銀行の選考は、エントリーシート、Webテスト、面接で行われるのが一般的です。面接では、「なぜ銀行なのか」「なぜこの銀行なのか」「お客さんとの信頼関係をどう築くか」などが聞かれます。誠実さやストレスへの強さ、数字に対する感覚も見られます。入社後には多くの資格試験があり、代表的なのが証券外務員試験です。一種外務員はコンピューターで受ける試験で、100問・160分、合計点の7割以上で合格です。合格率は近年約40%前後と言われ、2023年は41.6%でした。

入社後に取る主な資格

証券外務員(一種・二種)、生命保険・損害保険の募集人資格、FP技能士、銀行業務検定(法務、財務、税務など)などがあります。資格が昇格の条件になっている銀行もあります。

選考で見られるポイント

銀行の仕事はお客さんの大切なお金を扱うので、まじめで信頼できる人柄が重視されます。また、厳しい目標の中でも粘り強く行動できるかも見られます。

年収のリアル

2025年3月期の有価証券報告書によると、平均年収は三井住友銀行891万円、三菱UFJ銀行856万円、みずほ銀行822万円、りそな銀行727万円、ゆうちょ銀行716万円です。平均年齢は40歳前後です。国税庁の調査(令和6年分)では、金融業・保険業の平均給与は702.3万円で、全業種の中で最も高い水準です。メガバンクでは、30歳前後で役職が上がると年収1,000万円に届く人も出てくると言われます。一方、地方銀行や信用金庫はメガバンクより低めの傾向があり、厚労省job tagの銀行・信用金庫渉外担当の平均年収は674.4万円(令和7年調査)です。

年功から実力主義へ

かつての銀行は年功序列が強いと言われていましたが、最近は若手でも成果や能力に応じて昇格できる人事制度に変える銀行が増えています。

50代以降の年収

銀行では、50歳前後から取引先やグループ会社に出向・転籍する人が多く、その場合は給料の水準が変わることがあります。キャリアの後半まで見て考えることが大切です。

初任給の引き上げ

人材獲得のため、メガバンクを中心に大卒の初任給を引き上げる動きが続いています。具体的な金額は各行の採用ページで最新の情報を確認しましょう。

やりがい

お金を通じて、会社の成長や人の夢を支えられることが銀行の最大のやりがいです。自分が融資した会社が新しい工場を建て、人を雇い、地域が元気になっていく姿を見られることもあります。経営者と一対一で向き合い、会社の将来について真剣に話し合う経験は、若いうちから得がたいものです。住宅ローンでお客さんのマイホームの夢をかなえたり、資産運用で老後の不安を減らしたりと、個人の人生にも深く関われます。

あらゆる業界を知れる

銀行は、製造業、小売、不動産、IT、医療など、あらゆる業界の会社と取引します。仕事をしながら日本の産業全体を学べるのは銀行ならではです。

社会のインフラを守る

振込や送金のシステムは、一日でも止まると社会全体が混乱します。銀行の仕事は、目立たなくても社会を支える重要なインフラです。

大変なこと・きついこと

お客さんの大切なお金を扱うため、一円のミスも許されない緊張感があります。営業部門では、融資や投資信託などの目標があり、プレッシャーを感じる人もいます。数年ごとに転勤があり、引っ越しをくり返すことも珍しくありません。入社後も多くの資格試験を受ける必要があり、仕事をしながら勉強を続けなければなりません。デジタル化で支店の統廃合が進み、これまでの仕事のやり方が大きく変わりつつあることも、今の銀行員が向き合う課題です。

融資を断るつらさ

お客さんの事業計画に無理がある場合、融資を断らなければならないこともあります。相手の気持ちを考えながら、はっきり伝えることが求められます。

規制とルールの多さ

銀行は国の厳しい規制のもとにあり、守るべきルールや手続きがとても多い業界です。書類の確認や記録の作成に時間がかかることもあります。

向いている人

約束やルールをきちんと守れる、まじめで誠実な人に向いています。数字を扱うのが苦にならず、決算書などから会社の状態を読み取ることに興味が持てる人も向いています。経営者やお客さんの話をじっくり聞き、相手の立場に立って考えられる人は、銀行で信頼を得やすいです。転勤や部署異動をチャンスととらえ、新しい環境に柔軟になじめる人も活躍できます。資格の勉強を続けるなど、コツコツ努力を積み重ねられることも大切です。

こんな高校生におすすめ

お小遣いの管理がきちんとできる人、ニュースで金利や株価に興味を持つ人、人の相談に乗るのが好きな人は、銀行の仕事と相性がいいかもしれません。

合わないかもしれない人

細かい確認作業がとても苦手な人や、ルールに縛られずに自由に働きたい人には、窮屈に感じることがあるかもしれません。

高校生のうちにできること

まずは数学の基礎をしっかり身につけましょう。銀行の仕事では、利息の計算や決算書の分析など、数字を正確に扱う力が求められます。政治・経済や公共の授業で、金利、景気、日本銀行の役割などを学ぶと、銀行の仕事の意味がよくわかります。2022年度から高校の家庭科で資産形成についての学習が始まっているので、その内容にも関心を持ってみましょう。自分の口座を作ってお小遣いを管理したり、家族と一緒に住宅ローンや保険について話したりするのも、よい経験になります。

ニュースで金利を追う

日本銀行が金利を変えると、住宅ローンや預金の金利がどう変わるかをニュースで追ってみましょう。銀行のビジネスがぐっと身近になります。

簿記に挑戦する

日商簿記3級などは高校生でも挑戦できます。会社のお金の流れを理解する基礎になり、大学や就職でも役立ちます。

代表的な会社・職場

メガバンクは、三菱UFJ銀行(三菱UFJフィナンシャル・グループ)、三井住友銀行(三井住友フィナンシャルグループ)、みずほ銀行(みずほフィナンシャルグループ)の3行です。そのほか、りそな銀行などの大手銀行、三井住友信託銀行などの信託銀行、ゆうちょ銀行があります。地方銀行は各都道府県にあり、千葉銀行、静岡銀行、横浜銀行などがよく知られています。楽天銀行、住信SBIネット銀行などのネット銀行や、セブン銀行のように独自のサービスを展開する銀行もあります。

職場のイメージ

支店では、窓口、個人向けの相談ブース、法人営業の部署が一つの建物に入っていることが多いです。本部は東京などの大都市にあり、企画、市場、審査などの部門が集まっています。

海外拠点

メガバンクは、ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、上海など世界中に拠点を持っています。海外トレーニー制度などで若手を海外に送り出す仕組みもあります。

金利のある世界と銀行の変化

日本では長い間、超低金利が続き、2016年からはマイナス金利政策もとられていました。この時期は貸出金利も非常に低く、銀行は本業の利ざやで稼ぎにくい状況でした。2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除し、その後利上げを重ね、2026年6月には政策金利が1%と、31年ぶりの水準になりました。金利が上がると、預金の金利も貸出の金利も上がり、銀行の利益が増えやすくなります。一方で、お金を借りている会社や住宅ローンを抱える人にとっては負担が増えるため、銀行には取引先を支える役割もより強く求められます。

預金の獲得競争

金利が上がると、預金を多く集められる銀行ほど有利になります。そのため、ネット銀行などを中心に、預金金利を上げてお客さんを集める動きが活発になっています。

金利が上がるとどうなる?

銀行の利益が増えやすくなる一方、借りている側の利息は増えます。会社の倒産が増えると貸したお金が返ってこないリスクも高まるので、審査の重要性も増します。

銀行のデジタル化とこれから

スマホアプリで振込や残高確認ができるようになり、銀行の支店に行く人は大きく減っています。そのため各行は支店の数を減らしたり、小さな店舗に切り替えたりしています。一方で、データを使った融資の審査、AIを使った事務の自動化、キャッシュレス決済など、新しいサービスが次々に生まれています。銀行員の仕事も、紙の書類を処理する作業から、お客さんの相談に乗る仕事や、ITを使って新しいサービスを作る仕事へと変わってきています。

フィンテックとの関係

フィンテックとは、金融とITを組み合わせた新しいサービスのことです。スマホ決済や家計簿アプリなどの会社と銀行が協力することも増えています。

求められる人材の変化

これからの銀行では、営業力や財務の知識に加えて、データ分析やITの知識を持つ人材がますます求められます。理系の学生にとってもチャンスが広がっています。

よくある質問

銀行員って、窓口でお金を数える仕事?

それは仕事のほんの一部です。会社にお金を貸す法人営業、個人の資産運用を相談するリテール営業、融資を審査する仕事、市場でお金を運用する仕事、システムを作る仕事など、とても幅広い職種があります。

数学が苦手でも銀行員になれる?

なれます。高度な数学を使うのは市場部門など一部の仕事です。ただし利息の計算や決算書の分析など、数字を正確に扱う場面は多いので、基本的な計算力はあると安心です。

文系と理系、どちらが有利?

人数としては文系出身者が多いですが、理系出身者も市場部門、デジタル部門、システム部門などで活躍しています。どちらかが有利というより、どの部門で働きたいかによって学んだことの生かし方が変わります。

銀行はAIでなくなるって本当?

窓口での手続きや事務作業は、デジタル化やAIで減っていくと考えられています。一方で、経営者の相談に乗ったり、複雑な融資を組み立てたりする仕事は人にしかできない部分が多いです。仕事の中身が変わっていくと考えるのが正確です。

メガバンクと地方銀行、どっちがいい?

大きな案件や海外の仕事に関わりたいならメガバンク、地元で長く働き地域を支えたいなら地方銀行が向いています。年収はメガバンクのほうが高い傾向がありますが、転勤の範囲や働き方も違うので、自分の希望で選ぶのがおすすめです。

転勤は多い?

銀行は数年ごとに異動する文化があり、転勤も多い業界です。メガバンクは全国や海外、地方銀行は主に県内での転勤が中心です。最近は、転勤のない地域限定のコースを用意する銀行もあります。

入社後もたくさん勉強が必要って本当?

本当です。証券外務員、保険の募集人資格、FP、銀行業務検定など、仕事に必要な資格を入社後に取得していきます。資格が昇格の条件になっている銀行もあります。

銀行員の年収はどれくらい?

2025年3月期の有価証券報告書では、メガバンクの平均年収は822万〜891万円(平均年齢40歳前後)です。金融業・保険業の平均給与は702.3万円(国税庁、令和6年分)で、全業種で最も高い水準です。

女性は活躍できる?

活躍できます。銀行は女性社員の多い業界で、女性の支店長や役員も増えています。育児休業や短時間勤務などの制度も整ってきています。

信用金庫と銀行は何が違うの?

銀行は株式会社で、株主の利益も追求します。信用金庫は地域の会員が出資する協同組織で、地域の中小企業や住民のために活動することを目的としています。仕事の内容はよく似ています。

この分野のことば

年収について:2025年3月期の有価証券報告書ベースで、三井住友銀行891万円(平均40.1歳)、三菱UFJ銀行856万円(40.0歳)、みずほ銀行822万円(40.3歳)、りそな銀行727万円、ゆうちょ銀行716万円です。厚労省job tag(令和7年賃金構造基本統計調査)では、銀行・信用金庫渉外担当674.4万円、銀行等窓口事務512.2万円です。役職ごとの金額は報道や転職情報からの目安です。

数字はすべて公開データにもとづく目安です。出典は出典・サイトポリシーにまとめています。

ほかの仕事も見てみる